「AI向けの半導体と言えばNVIDIA」阻む2つの要因 フアンCEOはクラウドサービスとの協業を促進

◾️著者名:

笠原 一輝 : テクニカルライター

◾️引用サイト名:

東洋経済 ONLINE

◾️引用元URL :

https://toyokeizai.net/articles/-/715068

◾️魚拓URL :

https://megalodon.jp/2023-1120-1331-07/https://toyokeizai.net:443/articles/-/715068

◾️主な内容:

本稿では「NVIDIA一択」を崩しかねない2つの要因について解説する。

1つ目は、NVIDIAのAI開発環境を導入するうえで、つねに問題になる「初期導入コストの高さ」だ。

PU単体でも数十万円、DGXというスーパーコンピューターなら数千万円という価格がつけられており、いずれの製品も入手がしにくく、流通レベルでの価格は高止まりしているというのが現状だ。

2つ目は、ランニングコストだ。NVIDIAはつねに「GPUはCPUでAIを処理する場合に比べて消費電力が低い」とアピールしているが、それでもボード1枚で数百ワットの消費電力を消費する。

NVIDIAと同じGPUを持ちながら、これまであまりAI向けにアピールができていなかったAMDは、NVIDIAGPUに対抗する「Instinct MI300」という製品を6月に発表している。

インテルイスラエル半導体メーカーを買収して得た「Gaudi」シリーズでNVIDIAに対抗する。Gaudiは、AIアクセラレーターと呼ばれるAI処理に特化した半導体製品で、AI処理に特化することでGPUよりも圧倒的に低コストと高い電力効率を実現しており、同じ電力であればGPUよりも高い性能を発揮することができる。

アメリカのAI半導体スタートアップは、さらに特化した製品を提供している。シリコンバレー発のスタートアップであるSambaNova Systems(サンバノバ・システムズ)は、GPUとAIアクセラレーターの中間となるRDUと呼ばれる製品を投入し、特定用途だけでなく、汎用にも使える自由度を確保しながら、GPUよりも電力効率を増やしている。

また、カナダのTenstorrent(テンストレント)はAIアクセラレーターと、最近注目されているオープンソースのCPU「RISC-V(リスクファイブ)」を組み合わせて提供することで、こちらもNVIDIA GPUよりも低コストで高い電力効率をアピールしている。

◾️コメント:

株価急騰のNVIDIAではあるが、いつまでも栄光の日は続かない。

次の主役になるかもしれない企業を探す参考になるかもしれない。